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【完全解説】モニエル瓦とは|特徴・塗装は必要?

2023.11.01 (Wed) 更新

静岡市葵区、駿河区、清水区のみなさま、こんにちは🌞

静岡を中心とする職人直営の外壁塗装・屋根塗装専門店の静岡外壁塗装相談センターSGSです!

 

「モニエル瓦」とは、10年ほど前まで全国各地で使われていた瓦の名称です。

または「乾式コンクリート瓦」とも呼ばれており、おしゃれなデザインの優秀な瓦です。

では、一体どんな特徴を持つ瓦なのでしょうか。

劣化症状・メンテナンス方法などとともに解説していきますのでぜひ最後までご覧ください😊

 

モニエル瓦とは|特徴

モニエル瓦とは、オーストラリアのモニエル社と日本の企業が合同で開発したセメント瓦の一つです。

 

正式名称として乾式コンクリート瓦」と呼ばれておりましたが、その後社名である「モニエル」という呼び方になりました。

モニエル瓦はセメントと川砂でできており、そのため瓦自体には防水性がなく、塗装が必要となります。

 

そしてモニエル瓦が通常のセメント瓦と違う点は、セメントの着色剤が厚く(1mm以上)塗られていることです。

この着色剤を「着色スラリー」というのですが、セメントを製造するときに、原料である石灰や粘土に水を加え粉砕した泥状のものを指します。

着色スラリーをアクリル樹脂系の透明な塗料で塗り、モニエル瓦ができます。

 

そして、製造過程において人体に有害とされている「アスベスト」は使っておらず、また二酸化炭素の発生を最小限に抑えているのも特徴です。

2010年、モニエル瓦はメーカーが解散し生産が終了し、現在では新築に使われることはありません。

モニエル瓦のメリットは?

メリットのイラスト文字」 | かわいいフリー素材集 いらすとや

メリットは主に3つあります。

①災害に強い◎

②遮熱性や防音性に優れている◎

③デザイン性が高い◎

 

以下で詳しく解説していきましょう。

①災害に強い◎

先述した通り、モニエル瓦は着色スラリーへの塗装が必要になりますが、塗装によって強風や豪雨に耐える強度が増します。

他の瓦に比べて防水性や耐火性に優れているのが特徴です。

②遮熱性・防音性に優れている◎

モニエル瓦は素材自体が頑丈で、夏の暑い日差しも屋根でとどめてくれる遮熱性が期待できます。

また、雨音や雑音も気ならず防音性にも優れているといえるでしょう。

③デザイン性が高い◎

モニエル瓦には種類があり、和型や洋型などデザイン性のある屋根材です。

ヨーロッパで広く普及していることから、海外のようなオシャレな雰囲気を出すこともできます。

また、着色スラリーを利用しているのでカラーバリエーションも豊富です。

モニエル瓦のデメリット

デメリットとして挙げられるのは以下の2つです。

①メンテナンスが大変

②金属の瓦に比べて重い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

①メンテナンスに手間がかかる

モニエル瓦の表面には「スラリー層」と呼ばれる層があります。これが劣化すると瓦が粉っぽくなります

再び塗装する際には、このスラリー層を極力取り除くことが重要です。

仮にスラリー層が残ったまま塗装した場合、古いスラリー層が剥がれると塗装も一緒に剥がれてしまう危険があります。

 

そしてモニエル瓦には防水性がないため、塗装のコーティングが剥がれた状態をそのままにしてしまうと、水が染み込むことがあります。

②金属瓦よりも重い

セメントを主成分としているモニエル瓦は重い屋根材です。

金属屋根の重さは1㎡あたり約5㎏ですが、モニエル瓦は1㎡あたり約43㎏。

8倍もの重さがあります。

モニエル瓦の種類

種類についてご紹介します。

①和型

和型は、まるで波のような自然な湾曲が特徴です。

曲がっている部分が雨や雪も上手く滑らし、通気性を確保します。

また、空気の層があることにより、外の気温が伝わりにくくなっています。

②洋型

立体的な形をしていて、和風よりも洋風の住宅に適しています。

近年の住宅によく使用されています。

③平型

凹凸が少ない形状になっていて、屋根が広く見えます。

和風・洋風どちらの建築にも使われるデザイン。

④S型

大きく波打った南欧風のデザイン。

陰影が美しく、通気性・断熱性に優れています。

セメント瓦との違いは何?

モニエル瓦とセメント瓦の違いを判断するのはなかなか難しいですが、

小口と呼ばれる「瓦のふち部分」で判断できます!

小口が滑らかな形状・・・セメント瓦

凸凹(ギザギザ)がある形状・・・モニエル瓦

※基本的には、屋根の下からでは判断できません。

モニエル瓦の費用

現金のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

モニエル瓦は生産終了しているため、新しく工事で取り付けることはありません。

ここではモニエル瓦の単価、そして補修時の費用について解説します。

 

モニエル瓦の坪単価

一般的な瓦1枚の単価は300〜1,000円ほどですので、近い金額になるでしょう。

工事は、1㎡あたり5,000円〜1万円ほどの費用がかかります。

補修の種類|総工事費は?

補修方法には以下の種類があります。

①部分補修・・・30~40万円

②塗装・・・50~100万円

③葺き替え・・・140~260万円

 

詳しく見ていきましょう。

①部分補修

部分補修の中には、「漆喰の修復」「棟の積み直し」などがあります。

かかる費用は30〜40万円程度ですが、詳しくは以下のようになります。

漆喰の補修・・・4,000~7,000円

画像出典:鈴木瓦工業

棟瓦の漆喰がひび割れていたり、剥がれているとき。

10~15年程度で傷んでくるため、詰め直して補修する必要があります。

棟の積み直し・・・10,000~16,000円/m

漆喰全体が弱って棟瓦に歪みが生じた時や、強風等で一部が飛ばされてしまった場合に行う。

棟瓦を一旦すべて取り外し、もう一度もう一度木材と漆喰を入れて組み直していく補修工事。

瓦の部分交換・・・1~5万円(1枚あたり。足場代別途)

瓦は、1枚が割れただけでも屋根のズレや雨漏りの原因に繋がりますので早めに補修しましょう。

②塗装

モニエル瓦は塗装が必要で、10~20年程度に1度、塗り替える必要があります。

費用は50〜100万円程度です。

瓦の状態によって下塗りを2回行うこともあり、塗装費用が割高になることもあります。

また、他にも足場代・高圧洗浄代などがかかる場合もあります。

③葺き替え

お伝えした通り、モニエル瓦は生産が終了しています。そのため、葺き替える場合は屋根材自体を変更する必要があります。

総額費用は屋根材によって変わるでしょう。

一般的な住宅では、葺き替えにかかる費用は140〜260万円が相場と言われています。

かかる工期は9日が目安となっています。各工程ごとの日数は以下の通りです。

瓦の種類によってはもっと長くかかる場合がありますのでまずは業者に確認することが大切です。

【施工事例】モニエル瓦塗装

静岡市駿河区K様邸(積水ハウス)

Before

After

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